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打率、出塁率、OPS…ややこしい打撃成績の計算

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シーズン終盤。個人成績もだんだんと見えてきた。
大島がケガで離脱しているにもかかわらず、打率のランキングが徐々に上がっていることなどが話題になっている。

自分の再確認の意味も含めて、プロ野球のときに出てくる成績の算出の仕方についてまとめてみた。
今回は打率、出塁率、OPSについて。

打率

打率の定義

打率の出し方は
安打/打数
となる。

それはさすがに忘れない。

でも、ここでミソなのが打数である。

打席数と打数

打席数と打数は違い、以下のように使い分けられる。

  • 打席数…打順が回ってきて、出塁したorアウトになった回数
  • 打数…打席数から四死球、犠打、犠飛、打撃妨害、走塁妨害を除いた数

打席数は、打席に立っただけではカウントされない。
打席の途中でランナーが盗塁死してその回が終わってしまった場合は、出塁してもいないし、アウトになってもいない。そのため、打席数には数えられない。

他方、打数は、打席数のうちヒット以外(かつ敵のエラー以外)での出塁と、送りバント、犠牲フライを除いた数になる。
調べていてわかりやすかったのは、以下の表現だ。

打数の定義・・・ヒットは打たなかったが、仕事をした場合、カウントされない
出展:打数と打席数

たしかに、フォアボールを選んだら、よっ仕事した!という感じがするし、送りバントも犠牲フライもよくやった、という感じがする。
「仕事はしたもののヒットではない打席」の数を引いておくことで、仕事をしたのに打率が下がってしまうのを防いでいるということだ。

★打率は安打/打数

出塁率

打率と並んで打者の評価に使われる数字が出塁率だ。
出塁率の出し方はどうなっているか。

出塁率の定義

出塁率の出し方は
(安打+四死球)/(打数+四死球+犠飛)
となる。

ぱっと見だと要素が多すぎるが…
出塁率は、打席に立ったときアウトにならなかった割合を示している。
よく「ヒットの価値があるフォアボール」なんて表現があるが、出塁率の計算はまさにそれを表しているように見える。

分母には「打数」に加えて「四死球」と「犠飛」が含まれる。
分子にも「四死球」があるのでわかりやすいが、なぜ「犠飛」も含まれるのだろう。
また、「犠飛」は入るのに「犠打」は入らないのだろうか。

エラー、フィルダースチョイス、送りバント、犠牲フライの考え方

相手チームの野手によるエラーやフィルダースチョイスのときは、打席や打数にカウントされるものの、出塁率の計算には入らない。
野手のミスによるラッキーで出塁しただけの場合は入らないということだ。

また、送りバントも出塁率の計算には入っていない。
これは、送りバントはもとから「セーフになることが目的ではない」からだそうだ。
自分はアウトになる(=出塁しない)ことを前提とした攻撃なので、出塁率の母数には含めない。

その一方で、犠牲フライは出塁率の母数に含めることになる。
犠牲フライが記録される場面は、基本的に、ツーアウト以外で、かつランナーが三塁にいるときだ。
このときバッターは、犠牲フライだけを狙うとは限らない。むしろタイムリーヒットを狙い、犠牲フライでもまあ1点だ、と考えると思われる。
つまり、アウトになる(=出塁しない)ことを前提とはしていない攻撃なので、出塁率の計算に入れることになる。

送りバントや犠牲フライについての解説は、こちらのページでわかりやすく紹介されていた。

出塁率の計算方法とは?エラーやバント、犠牲フライはどうなる?

★出塁率は(安打+四死球)/(打数+四死球+犠飛)

OPS

打者の評価において使われることが多くなってきた「OPS」、
最近よく聞くが、そもそもなんの略だかわからないので調べてみると、

On-base Plus Slugging

を略してOPSというらしい。
On-Baseではなくて、On-base Plusなのがミソのような気がする。
要は「出塁+長打」である。
スラッガーのslugだ。

OPSの定義

OPSの出し方は
出塁率+長打率 となる。

新しい数値が出てきてしまった。
長打率とは。
これがどうも勘違いされやすい数値らしい。

長打率の定義

長打率の出し方は
塁打/打数 となる。

「塁打」は、その打席でいくつ進塁できたかを指す数字である。
シングルヒットなら1、二塁打なら2、アウトなら0。
そのため、1打数1安打1本塁打の成績の場合、長打率は
4/1=4.0
となり、1以上の値になる。
〇〇率なので最大が1だと思われがちだが、そうではない。

言葉で表すと、
1打席で何塁打するか
になる。

OPSの考え方

OPSに戻ると、
出塁率と長打率の合計がOPSになる。
これは、自分が出塁することと、長打でランナーを進めるor自分がたくさん進塁することを合計したものを表すことになる。

つまり、得点に貢献する力とも言える。

★OPSは出塁率+長打率

点を取られても点を取れれば勝てる。

打撃は大事だ。
相手の得点を許しても、それ以上に得点できれば勝利することができる。
打率、出塁率、OPSについて確実に把握できたので、あと少しのシーズンは打撃に注目して試合を見届けたい。

藤井のホームラン1本で負けた昨日の試合も、梶谷のホームラン1本で負けた試合も、
ピッチャーがよくても得点できなければ勝てないのだ…

CS進出まであと少し、打線が爆発することを祈るばかり。。



めい⚾︎